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今後のIT業界と自身の考え方

1.序論

近年、ITの急激な成長によりフィンテックを初めとし企業の経営戦略を決定する上でITは必要不可欠なものとなった。また、AIやIoTの目まぐるしい成長により、人々の生活はより豊かなものになったと感じる。

しかし、ITの急激な成長が私たちに与える影響は必ずしも良いものとは限らない。そこで今回は今後のIT業界について以下の順で論じることとする。

まず2章では、IT業界の現状を実際のデータを元に説明する。

次に3章では、ITについて良い点と悪い点の2つの側面を客観的に説明する。

最後に4章では、IT業界が秘める可能性とIT業界が抱える今後の課題について私の考えを論じる。

また、今回は情報量の過多により分析が不十分になることを回避するため日本におけるIT業界について述べることにする。

2 IT業界の現状

ここでは、ITがどのように成長し現在に至ったか、現在の市場規模や従業員数など実際のデータを元に説明する。

2.1 ITの成長

そもそも、ITはいつから発展しだしたのか。インテルが1971年に世界初の4ビットマイクロプロセッサを開発した。このことがきっかけでアップルなど今でも世界シェアのトップを走っているメーカー達がパソコンを含むIT機器の開発を行っていった。

1980年代に入ると大手メーカーのみならず、中小メーカー達も続々とIT機器を開発し始めた。

またその頃から、仕事のみで使われていたIT機器が仕事以外でも使われるようになり、ゲームなどあらゆる方面でITは発展してきた。

昨今では、インターネットを用いて地球の裏側にいる人とリアルタイムで通話を行なったり、バーチャルの世界でライブを視聴したりなどITの用途は様々である。

2015年にはコンピュータ囲碁プログラムである「AlphaGo」が人間棋士に勝つなど、ITの成長には限界が見えない。

2.2 市場規模・従業員数

IT業界全体としては1990年頃から売上高・従業員数共に急激に伸び平成27年度においては6兆4178億円(主要対象企業146社の売上高の合計)の業界規模となっている。また伸び率については5.6ポイントとなっている。

近年では、ビッグデータクラウドの利用も増加傾向にある。かつては自社でデータセンターを持っていた企業がクラウドを利用し、そこで溜め込んだビッグデータ経営判断に活かしたり新規事業の開拓にも使われることが見込まれる。IT企業サイドから見れば、システム構築の依頼の減少、単価の下落などデメリットを生む要因にもなる。しかしながら、クラウドは安価で利便性の高いツールであるため、今後も堅調な推移が予想される。

2.1でも述べたがAIの成長も顕著であり、スマートスピーカーや車の自動運転などの普及などにより2030年には市場規模が9600億円になるという意見も出てきている。

3 ITの成長による良い点・悪い点

ここでは、いくつかの具体例を挙げITの成長による良い点・悪い点を紹介したいと思う。

3.1 ITの成長による良い点

1点目は、業務のシステム化による効率化である。例えば、迅速な意思の共有、企業資源の一元化、人為的なミスの排除などが挙げられる。

これらはグローバル化による膨大な情報量、競争の激化、人件費の増加などに対応するために必要不可欠であると言える。

また、企業のコンプライアンスを確保するためにシステムを組み込むことは適正であるといえよう。

2点目は、ECサイトによっていつでもどこでも買い物ができることだ。近くのスーパーまで徒歩30分や重い荷物が持てないなどといった、郊外に住んでいる高齢者がインターネットを通じて肉・野菜などの食材を注文すると家まで宅配してくれるサービスがある。

少子高齢化が進み、交通弱者が増える中でこのようなサービスは非常に有効であるといえよう。

また、大手フリマアプリのメルカリでは従来の生産者から消費者へ商品を売るという形ではなく、消費者から消費者へ商品を売ることができる。メルカリには出品者と購入希望者で双方向のコミュニケーションが取れる機能も備わっており値引き交渉もできる。これはインターネットの技術を十分に活かした賜物ではないかと考える。

3.2 ITの成長による悪い点

1点目は、サイバー攻撃などによる情報の漏洩である。IT技術が進歩した今日では、様々な手法を用いて企業の機密情報を盗み企業の存続を脅かすといったサイバー攻撃が多数発生している。

この背景には、誰もがインターネットを気軽に利用できる状況にあり、幼少期からインターネットに触れることにより高度な技術を身につけられるということが挙げられる。

企業側もサイバーセキュリティに関しては積極的に強化し対応しているつもりではあるが、技術の進歩が目まぐるしいITの世界ではいたちごっこにならざるをえない現状がある。

2点目は、インターネットの利用者の低年齢化である。内閣府の実態調査では10歳未満の子どものうち39.2%がインターネットを利用したことがあるという。加えて、昨今ではスマホ育児が問題視されている。スマホ育児とは乳幼児に携帯端末を渡しておくと赤ちゃんがスマートフォンに夢中になり親にかける負担が減るという。しかし、実際にはスマホ依存やスマホ中毒になりやすいことやネグレクトになりやすいことが危険視されている。

4 IT業界の可能性と課題

ここまで第2・3章で述べたことを元に、私なりのIT業界の可能性と課題を述べる。

4.1 IT業界の可能性

上記でも述べたようにIT業界はまだまだ市場規模及び従業員数は伸びると考えられ、非常に潜在力の高い業界だと考える。

例えば、ブロックチェーン技術では一時期コインチェックによる仮想通貨の流出が話題となったが、ブロックチェーン技術自体に問題があるわけでなく、企業の管理体制に問題があったことがわかった。現在では、業界・業種を問わずブロックチェーン技術を採用する企業も少なくなく、改めて技術力の高さが証明されている。

また、AIでは既に単純作業ならば完全自動化が行われホワイトカラーの仕事がAIに奪われている。AIにおいても、まだ未知の可能性を秘めており、現在ではAlphaGoやIBMのWatsonなどが有名であるがこれらのAIは一つの分野に特化しており、人間と同じというわけではない。

しかし、現在より高度なプロセッサやメモリを用い、機械学習ディープラーニングを繰り返し行うことでより人間に近しい、もしくは人間よりも賢いAIが誕生する可能性も少なからず存在すると考える。

これらから、IT技術の進化には限りがなく、言ってしまえばこれまでは進化の過程でしかなく、これからはこれまで以上に急速にITの価値が高まっていくと考える。

4.2 IT業界の課題

可能性の裏側にはやはり課題もいくつか存在する。私が考える二つの大きな課題を挙げる。これらの課題を解決することはこれからのIT業界の可能性をより広げることになるだろう。

1点目は、サイバーセキュリティである。ITの進化においてサイバーセキュリティは切っても切り離せない課題であろう。

2016年 情報セキュリティインシデントに関する調査報告書によると国内での個人情報漏洩による被害総額は約2800億円にもなり、その被害人数は約1400万人にも上る。日本国民の10人に1人はどこかで個人情報が漏洩している計算になる。

これらの被害は大企業に留まらず中小企業にまでも及んでいる。そのため、他人事と思わず全ての企業は積極的にセキュリティ対策に取り組むべきである。

その際、IPAやNISTが発行する情報セキュリティに関する文書などを参考にするとより効果的だろう。

2点目は、ネットリテラシーの低さである。昨今では問題行為をSNSにアップするなどネットリテラシーの低さも課題の1つである。

ネットリテラシーの低い人たちによる予想外のサービス利用によって、サービスを提供する側が法的責任を問われることもあり、サービスを提供することに躊躇してしまう恐れがある。

これは、サービスの成長の妨げであり、技術の進歩の妨げでもあると言える。

この課題に対して、インターネット上(特に匿名制のサービス)において、法的責任の所在を明らかにする方策を立てる必要がある。

また、学校教育などの教育機関においてインターネットの使い方について教育しなければならないと考える。

5結論

ITの発展により、日常生活の至る所でインターネットや通信が行われ、便利になってきている。今後もこの傾向は続くと考えられ、ますますITの発展により便利な世の中が形成されていくだろう。しかし、上記に述べた以外にも様々な課題も存在する。

私たちは次世代を担っていく上でこれらの可能性を活かしつつも、課題を解決していかなければならないと考えた。