論文 改訂の改訂

1.序論

  近年、ITの急激な成長によりフィンテックを初めとし企業の経営戦略を決定する上でITは必要不可欠なものとなった。また、AIIoTの目まぐるしい成長により、人々の生活はより豊かなものになったと感じる。

   しかし、ITの成長が私たちに与える影響は必ずしも良いものとは限らない。本論文では実データを元にIT業界と自身の考え方について述べたいと思う。


2  IT業界について

  ここでは、ITがどのように成長し現在に至ったかを説明する。

2.1  ITの成長

  そもそも、ITはいつから発展しだしたのか。インテル1971年に世界初の4ビットマイクロプロセッサを開発した。

  1980年代に入ると大手メーカーのみならず、中小メーカー達も続々とIT機器を開発し始めた。

  またその頃から、仕事のみで使われていたIT機器が仕事以外でも使われるようになり、ゲームなどあらゆる方面でITは発展してきた。

  昨今では、インターネットを用いて地球の裏側にいる人とリアルタイムで通話を行なったり、バーチャルの世界でライブを視聴したりなどITの用途は様々である。


3  ITの成長によるメリット・デメリット

  ここでは、いくつかの具体例を挙げITの成長によるメリット・デメリットを紹介したいと思う。

3.1  ITの成長によるメリット

  1点目は、業務のシステム化による効率化である。例えば、迅速な意思の共有、企業資源の一元化、人為的なミスの排除などが挙げられる。

  これらはグローバル化による膨大な情報量、競争の激化、人件費の増加などに対応するために必要不可欠であると言える。

  2点目は、ECサイトによっていつでもどこでも買い物ができることだ。近くのスーパーまで徒歩30分や重い荷物が持てないなどといった、郊外に住んでいる高齢者がインターネットを通じて肉・野菜などの食材を注文すると家まで宅配してくれるサービスがある。

  少子高齢化が進み、交通弱者が増える中でこのようなサービスは非常に有効であると言える。


3.2 ITの成長によるデメリット

  1点目は、サイバー攻撃などによる情報の漏洩である。IT技術が進歩した今日では、様々な手法を用いて企業の機密情報を盗み企業の存続を脅かすといったサイバー攻撃が多数発生している。

  2点目は、インターネットの利用者の低年齢化である。内閣府の実態調査では10歳未満の子どものうち39.2%がインターネットを利用したことがあるという。低年齢化により未成年が犯罪に巻き込まれる危険性が高くなっており社会問題となっている。


4  IT業界の可能性と課題

  ここまで第23章で述べたことを元に、私なりのIT業界の可能性と課題を述べる。

4.1  IT業界の可能性

  最近流行りの技術としてブロックチェーンが挙げられる。ブロックチェーンは暗号通貨を初めとし、様々な場所で採用されている。

  ブロックチェーン2008年に誕生し、10年で21億ドルの市場規模に成長した。

  また、流行りの技術としてAIが挙げられる。既に単純作業ならば完全自動化が行われホワイトカラーの仕事がAIに奪われている。AIにおいても、まだ未知の可能性を秘めており、進化には限界が見えない。


4.2  IT業界の課題

  可能性の裏側にはやはり課題もいくつか存在する。私が考える二つの大きな課題を挙げる。

  1点目は、サイバーセキュリティである。

2016 情報セキュリティインシデントに関する調査報告書によると国内での個人情報漏洩による被害総額は約2800億円にもなり、その被害人数は約1400万人にも上る。日本国民の10人に1人はどこかで個人情報が漏洩している計算になる。

  2点目は、ネットリテラシーの低さである。昨今では問題行為をSNSにアップするなどネットリテラシーの低さも課題の1つである。

  ネットリテラシーの低い人たちによる予想外のサービス利用によって、サービスを提供する側が法的責任を問われることもある。


5結論

  ITの発展により、日常生活の至る所でインターネットや通信が行われ、便利になってきている。今後もこの傾向は続くと考えられ、ますますITの発展により便利な世の中が形成されていくだろう。しかし、上記に述べた以外にも様々な課題も存在する。

  私たちは技術者として次世代を担っていく上でこれらの可能性を活かしつつも、課題を解決していかなければならないと感じる。

  その為には、日頃から社会情勢や最新技術について常にアンテナを貼り、また、それらの情報を分析する力も身につけなければならないと考えた。